南満州鉄道とは

南満州鉄道とは

南満州鉄道とは、満州つまり今の中国東北部において、1906年から1945年にかけて存在していた鉄道会社、あるいはその鉄道路線を指します。歴史上、1905年の日露戦争の勝利によってロシアから譲渡されたものを発端とし、太平洋戦争で日本が敗北するまでの約40年間にわたって存続していました。
この南満州鉄道は残念ながら戦争の歴史と切っても切り離すことはできません。1931年の満州事変、そして1932年の満州国の成立により、南満州鉄道は事実上は軍の支配下に置かれることになります。
南満州鉄道の代表的な列車が特急あじあ号です。1934年に大連と満州国の首都であった新京との間で運行が開始されましたが、最高速度は時速130km、距離約700kmを所要8時間半で駆け抜けるという、最高速度と表定速度のいずれにおいても日本国内で最速の特急列車であった燕を大きくしのぐ、まさに名前のとおりアジア随一の特急列車であったのです。