支那事変とは

支那事変とは

支那事変とは、1937年当時日本と中国との間に起きた歴史的な戦闘のことです。日中ともに宣戦布告をすることなく軍の衝突が起きたため「戦争」とは呼ばず、一般的には1937年7月の盧溝橋事件を発端とした軍事衝突から、1941年12月の太平洋戦争開戦までの期間を指します。広義には1937年から終戦までを日中戦争と称し、支那事変をその一部と捉える考え方もあります。
18世紀以降欧州の列強国が、アジア諸国の植民地化を目的として経済的・軍事的侵略を始めたことから、日本はこれに対抗すべく近代化を急ぎましたが、旧態依然とする周辺国に危機感を抱き、1932年には中華民国の一部満州に傀儡国家を建設します。
その後日本に反発する中華民国軍が、現地の守備隊を攻撃したり在留邦人を虐殺する事件を起こしたため、これに応戦する形で日本が部隊を派遣したことで全面的な戦闘となり、支那事変が勃発しました。日本軍は戦闘を優位に進め、多くの都市を占領しましたが、中華民国は広大な領土を活かしゲリラ戦法に出たため膠着状態となり、日本は太平洋戦争へと突き進むことになります。