金鵄勲章とは

金鵄勲章とは

金鵄勲章(きんしくんしょう)は、かって制定されていた日本で唯一の軍人や軍属に対する勲章で、功一級から功七級までの七つの功級があり、軍人の位階とその功績に応じて受勲されました。金鵄勲章は1890年(明治23年)に制定され、1945年(昭和20年)に廃止されました。金鵄勲章の制定とその意匠は、日本神話で神武天皇が東征するとき、金色の鵄(とび)が弓の先にとまり、その光が敵を目を眩ませ降伏させたという逸話に基づいています。
一定期間その職にあって勤めを果たした人たちに与えられる他の勲章とは違い、金鵄勲章は在籍するだけではなく、一定の戦功のある人にしか与えられない性質のものであるため、軍人にとっては最も名誉ある勲章となりました。太平洋戦争中においては、功一級勲章が、山本五十六連合艦隊司令長官(没後)、山口多聞海軍中将(没後)などに与えられるなど、軍人に対する最高の栄誉を与えるものとして授与されました。